2017年5月17日
紀南の山中で取材!
バキッ ゴトッ ガタン
舗装されていない林道を車で揺られながら着いた先は
今から40年以上前の集団移住により、人が住まなくなった地・・・
かつての住人である地元の方々の案内で、神社や学校跡などを見ることができました。
メイン取材は、今年生誕150年を迎えたあの偉人が宿泊した場所。
放送日は未定ですが、放送で取り上げない部分をアップしたいと思います。
崩れかけた家が多い中、苔むした階段の上に、立派に姿を保った家がありました。大正時代に建てられたもので、屋根の下には火災よけのまじないを意味する「水」という文字がありました。壁際に積まれた薪が主を待っているかのようです。かつての住人は、今は90代後半のきれいなおばちゃんでした。
廃校となった学校は、集落の中で唯一渡れるつり橋の向こうにありました。
壁がなくなり、窓ガラスも割れていた為、中の様子を伺うことができましたが、何もなく、運動場の端に埋まっているタイヤ跳び用(?)のタイヤのみが、かつてここが学校だったということを教えてくれたような気がしました。
帰社後、カメラマンが撮影した映像をわくわくしながらチェックすると、地面に掘られた四角い大きな穴のアップから、徐々に私たちに寄っていくシーンが撮影されていました。
「あっ!これは・・・」
それは、かの偉人が宿泊した屋敷跡にあった厠(かわや)、便所の名残でした。
当時、肥溜めとして大きな穴が掘られていたのですが、そうとは知らないカメラマンが一生懸命に撮影してくれたのです。偉人もこれを使用したのでしょう。
中は埋まっているように見えましたが、落ちなくてよかったと、思わず胸を撫で下ろす私でした。
なかなか行けない所への貴重な取材が終わりました。
お世話になった方々の為にも、頑張って編集します。